最高裁判所第二小法廷 昭和41年(オ)357号 判決 1966年7月15日
上告人(被告・控訴人) 三間新吾
被上告人(原告・被控訴人) 見竹清一郎
主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告人の上告理由第一点について<省略>(借用証の交付が詐欺又は虚偽表示になるとして原審の事実認定を争うもの)
同第二点について。
原審の確定するところによれば、前記信用証書の記載その他原判示の本件における事実関係のもとにおいては、本件債務には、担保物たる鉱業権を上告人において売却したときに返済する旨のいわゆる不確定期限が付されていたものと認めるのが相当であるというのであり、右債務が期限の定めのないものである旨の上告人主張事実は認め難いというのであり、原審の右認定判断は挙示の証拠により是認することができる。所論は、原審の右認定判断を非難し、右認定にそわない事実を前提として原判決の違法をいうものであり、採用のかぎりではない。
同第三点について。<省略>(相殺の自働債権の発生につき原審の事実認定を争うもの)
よって、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 奥野健一 裁判官 草鹿浅之介 裁判官 城戸芳彦 裁判官 石田和外 裁判官 色川幸太郎)
上告人の上告理由<省略>